新井卓は、世界初の実用的写真術であるダゲレオタイプ(銀板写真)を自身のメディアとして作品を制作する写真家です。ダゲレオタイプは、強い耐久性を持った精巧な描写力を特徴とした写真技法で、新井は現代においてこの時間と空間を超越できるダゲレオタイプを用いながら作品を通して核や戦争の歴史に向き合っています。
本書は2012年に原爆の図丸木美術館で開催された「福島から広がる視線2 MIRRORS HALF ASLEEP 新井卓銀板写真展」に合わせて出版されたもの。
本書には新井が暮らす川崎と福島を行き来しながら撮影を重ねたダゲレオタイプ18点の図版が収録されています。南相馬市で撮影された写真を中心に、第五福竜丸に関連する写真も収録し、核と私たち人間の関わりにおける永遠とも思えるような長い時間を想起させます。
テキスト:岡村幸宣(原爆の図丸木美術館学芸員)
作家サイン入り
装丁:ペーパーバック
サイズ:297x297mm
出版:KAGAMI, 2012年7月7日
装丁:ペーパーバック
出版:KAGAMI, 2012年