CXDが保存箱の製造用に独自に開発した安全性の高い接着剤
アーカイバル紙のラミネート用として特別に配合された中性のpH値を持つ、可塑剤を含まない接着剤。水を使ってきれいに剥がすことができます。
元々はCXDのタイムケア・ヘリティッジ・ミュージアム・ボードやプレミア・アーカイバル・シリーズの箱や封筒の製造用としてスチュアート・ウェルチが考案し、接着剤専門の著名な化学者が製品化しました。
1983年、スチュアート・ウェルチはpH値や可塑剤、防かび剤、酸加水分解について明確な詳細情報を持つラミネート用の接着剤が存在しないことに気づきました。故フレッド・マーシュのアドバイスと、接着剤専門の化学者との連携により、EVAタイプの接着剤が保存性と利用の簡便さの両面から、最も適したものであると結論づけられました。
この接着剤は写真を含む全ての素材の保存用にできるだけ安全に使えるよう設計されています。シルバー・ターニッシュ・テスト(銀の腐食試験)に合格し、よく使われているPVA接着剤に比べて酸加水分解の影響を受けにくくなっています。PVA接着剤は酸加水分解によって劣化し、酢酸ガスを発生する恐れがあります。
この酢酸ガスはマイクロクライメイト(外の影響を受けないよう環境調整された空間)内に保管されたものに対して特に有害です。EVACON Rが加水分解に強いのは、おそらくランダムに並ぶエチレン粒子が組織の三次元原子配列に影響を与えているためだと考えられます。少量の炭酸カルシウムと併用すると、更に組織の安定性が増します。
EVACON R接着剤は、エチレンとビニル・アセテートのコ・ポリマー・エマルジョンです。水溶性で可塑剤を含まず、7.5のpH値を持ち、紙やボードのラミネート(貼り合わせ)、箱や封筒の製造、一般的な製本用として最適です。
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