PGIで開催の展覧会「Broken Chord」2017年5月10日〜7月8日に合わせ刊行したカタログブック。
「Broken Chord」シリーズは、欧州文化首都(European Capital of Culture)のプログラムで滞在した、ポーランドのヴロツワフでの体験と撮影を元に制作されました。
作者はこの滞在で、日本では経験することのできない他文化との地続きの感覚や、人々の習慣や考え方の中にしばしば垣間見える歴史の痕跡に触れる体験をしました。
モノクロームでの作品発表は初めてとなる濱田は、ストレートなプリントのほかに、2台の引伸機を使った多重露光の作品も制作。
その土地の持つ時間や記憶の蓄積を拾い集め、帰国後、自身の記憶の蓄積をミックスさせてイメージを焼き付けていきました。
カラーではなくモノクロームを使用すること、多重露光とストレートなプリントをミックスして見せることで、現実の中に潜む見えない存在(「その土地の時間や記憶の蓄積」)を印画紙の上に見事に表現しています。
カタログは印刷、デザインにも力をいれており、カバーを広げると一枚のポスターになり、「Broken Chord」のコンセプトと重なる1冊と仕上がっています。
2017年5月10日刊行
著者 濱田祐史
デザイン 矢後直規
翻訳 Dan Szpara
発行 PGI
印刷・製本 株式会社ライブアートブックス
12イメージ収録
限定500部